2024年4月号

特集/ときめきのプリン&愛しのシュークリーム

ママ友で悩まないで~おばちゃん助産師の子育てエール(18)

音更町で行われた「子育てお話タイム」に講師として参加した筆者(後ろ中央)。ママからは「同じ悩みがあると知って安心した」という声も。

 こんにちは。十勝の子育て応援団、おばちゃん助産師の中山です。

 先日、「ママ友はいないとダメ?」「子どものためにママ友をつくりたい」「実は面倒くさい」といったお悩み相談がありました。

 「ママ友」とは子どもを通して知り合った母親同士の友人関係のことで、子どものために無理することではありません。ママが心地よいと感じる関係が大事です。

 ママになり今まで考えたこともなかったママ友が悩みになり、戸惑いますよね。子育て中は「誰かと一緒にいたい」「一緒に子育てしたい」「子育てしている仲間と過ごしたい」という子どもを守る本能のような思いが強くなるからです。

 アフリカには「1人の子どもを育てるのに10人以上の大人が必要」「子どもは村人みんなで育てる」ということわざがあります。世界中どこでも、子育てには多くの協力者が必要とされています。ママ友も子育て仲間であり、協力者のひとりで大切な存在です。

 しかし母親の交流に苦手意識を持つママもいます。そんな時は「子ども同士が友だち、ママは保護者」と軽く考えましょう。

 各市町村でもママ友づくりを目的として、育児サークルや各種教室などが開催されています。ちょっとだけ勇気を出して参加すると、同じ子育て仲間として共感でき「安心した」「楽しかった」との声を聞きます。

 「友」という言葉が重く感じますが、ママ友との付き合い方に決まりはありません。その場だけ話すのでも良いのです。少しおしゃべりしただけで気分転換になり楽しいですよ。

 半面、ネット上にはママ友の弊害記事も多くあり、目にしただけで「付き合いが大変そう」「疲れそう」と心配になります。ネットの情報で一喜一憂してママ友をつくるとか、つくらないと悩むのではなく、家族やいろいろな人に助けてもらいながら、自分らしく楽しみながら子育てしていくことが大切です。

<なかやま・ゆかり>
 1961年富山県生まれ。84年から帯広厚生病院、公立芽室病院などで助産師として勤務。2018年に退職。現在は、十勝管内で講演会や子育て相談、お母さん教室、母乳相談、産前産後ケアなどを行う。62歳。

中山由香里さん