2024年4月号

特集/ときめきのプリン&愛しのシュークリーム

いいものfromトカチ(54)「rokusukeの『手刺しゅうのクリップとワイヤーポニー』」

手前から髪飾り、ブローチにもなる〈椿の2wayクリップ〉各2,400円。〈すずらんのワイヤーポニー〉〈ミモザのワイヤーポニー〉各2,800円。ワイヤーの形は自由自在に変えられる。髪や手首、カバンに巻き付けたりアレンジしてみて

 布のキャンバスに一針一針丁寧に縫ってできる手刺しゅうの小物たち。繊細かつほっこりとする温かさがあります。ロクスケの小林早紀さんは、おばあちゃんの洋服ダンスの中にありそうな懐かしくて愛らしいアクセサリーを制作しています。身に着けた時装いになじむ、季節の木の実、花、木などの自然がモチーフです。

 刺しゅうをする時は、6本の束からなる刺しゅう糸を1本にほどいて使用します。1本取りは細かい表現ができ繊細な作品に。本数を増やすごとに柄にボリュームが出ます。糸の太さ、素材、縫い方で異なる表情を見せるので、「糸で絵を書くような感覚でとても奥深い」と小林さんはにっこり。

 子どもの図鑑や本などにインスピレーションを受け、デザインの参考に。自身の娘と一緒にお絵描きしながら、納得がいくまでノートに書き出していきます。「本物に忠実な昆虫や動物の作品も制作中。虫が苦手な人が見ても嫌悪感を抱かないかわいらしい作品を作れたら」。クリップはカーディガンやブラウスの胸元に身に着けるだけでいつものスタイルを邪魔せず、可憐(かれん)な印象をプラスしてくれます。

<小林早紀さん>
帯広市出身。洋裁が趣味の母の影響を受け、10代の頃から服のリメイクなどを手掛ける。2020年ごろにフランス刺しゅうと出合い、手刺しゅうの作品制作を開始。スロウリビング、十勝ヒルズのほか、管内のイベントを中心に出店する。今年から管外へのイベント出店も検討している。


購入はアンティークチセ(帯広市西20南5)へ。 オンラインショップでも購入可能。問い合わせはインスタグラムまたはrokusuke1125@gmail.comへ

いいものfromトカチ
Made in 十勝の良質な雑貨を紹介するChaiの連載です。

※フリーマガジン「Chai」2024年3月号より。
※撮影/辰巳勲。写真の無断転用は禁じます。