2024年4月号

特集/ときめきのプリン&愛しのシュークリーム

本を探しに。(1)「書店のココを楽しもう!~岡書 帯広イーストモール店」

何気なく利用している書店には知られざる工夫がいっぱい。書店を比べて楽しもう。

欲しい本が見つかる工夫を随所に
岡書 帯広イーストモール店
 
 本に雑貨、カフェがそろいイベントも活発な同店。お目当ての本がなくても、つい立ち寄ってしまう人も多いはず。そんな店内のあちこちでは、各コーナーの担当者による「欲しい本が手に入る」ための工夫がなされている。

 入口から近い場所には新刊や話題の本など、目的買いが多い雑誌・コミック・小説などを配置する。複数冊の在庫を持つ本は、「前平(まえひら)」と呼ばれる部分に分けて展開。通常の棚を圧迫しないようにしながら、見つけやすくしている。

 一方で、じっくりと選ぶような実用書・参考書・児童書などは奥の落ち着いたエリアに配置。さらに、本と関連する雑貨を並べるなど、いろいろな箇所でさりげなく客の気持ちに寄り添った棚を作り上げている。

文芸書コーナーでは新刊を新刊棚、カウンター前、さらに通称「軍艦平台」に分けて展開。軍艦平台には、既刊でもメディア化やSNSで話題になるなど注目度の高い書籍を集めている


<実用書(美術・デザイン書)>

担当するのは、「日販北海道 書店POP王」に輝いた経歴を持つ山中直美さん。イラストや筆ペンを使い、客の気に留まるよう試行錯誤している。同店は作品展示会も主催。こだわりの品ぞろえで絵を描く人を応援


<新文芸・ライトノベル文芸書>

アニメ化など話題が尽きないジャンル。小説投稿サイトで読めても、「好きな作品は紙で」という需要は高い。ビニールパック包装を施し、よりきれいな状態で販売する


<郷土本・地元本>

著者が直接、店舗に持ち込むことも。著者が知り合いだからと探しに来店する人が多いのは地元本ならでは。カウンター近くの見つけやすい場所で展開することが多い


<季節商品材>

秋から春にかけて展開する手帳やカレンダーコーナー。実は、書籍と雑貨の売り場で扱う手帳は違うそう。「手帳の在庫量は十勝で一番多いのでは?」と同店


帯広市東4条南16丁目6
Tel:0155・28・3728
営:9時~22時
休:なし


※フリーマガジン「Chai」2022年11月号より。
※撮影/スタジオ・イッセイ高橋一生。写真の無断転用は禁じます。