2024年4月号

特集/ときめきのプリン&愛しのシュークリーム

あっぱれ!十勝のあん(8)「手のひらサイズの和菓子に十勝産小豆の実力が凝縮!~きんつば」

毎日手作りする〈十勝きんつば〉150円。遠方からきんつばを目当てに訪れる客もいるほど。千葉の鳴門金時で作る〈十勝いもきんつば〉も人気

 創業約65年を迎える豊頃町の菓子店・豊月で根強い支持を集めるのが、素材の良さが光るきんつばだ。あんに使う小豆は地元産のエリモショウズ。菓子ごとに4種のあんを使い分けており、きんつば用は甘さ控えめの食べ飽きない味に調整している。

 販売のきっかけは、約20年前に札幌三越で開かれた食のイベント。「実演で目を引く菓子を出したい」と、代表の立野武夫さんが思い付いたのがきんつばだった。寒天であんを固め、小麦粉や白玉粉を溶いた衣を絡めて焼き上げるまで、すべて手作業。地味な見た目と侮るなかれ。ひと口食べれば、その素朴で上品な甘さのトリコになる。

1回の作業に使う小豆は約4kg。菓子によって甘さはもちろん、練り方も異なっている

誕生日のケーキからお祭りの餅まで。地元っ子の祝い事に欠かせない菓子店

「『店を続けて』という、お客さまの言葉が励み」と、目を細める代表の立野武夫さん


<お菓子の豊月>
豊頃町茂岩本町127
Tel:015・574・2150
営:8時30分~19時
休:不定

※フリーマガジン「Chai」2021年11月号より。
※撮影/辻 博希。写真の無断転用は禁じます。

あっぱれ!十勝のあん

 十勝は小豆の一大産地。肥よくな大地で育まれた小豆から作るあんは、風味豊かで、十勝はもちろん、全国の和洋菓子店などで愛されています。さて、このあんが今、コロナ禍で需要が減っています。お膝元の十勝からその魅力を見つめ直し、おいしいあんをもっと楽しみませんか?あっぱれ、十勝のあん―。農家や菓子店の皆さん、そして十勝っ子が愛してやまない「あん」に贈る、応援企画です。
※掲載情報は2021年10月12日時点のものです。各店の営業状況は変更になる場合があります。事前にご確認ください。
※取材時のみ特別にマスクを外して撮影しています。

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